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イノシシ侵入防止用電気柵は正しく設置・維持管理しましょう

電気柵は、正しく設置・維持管理しよう

最近、電気柵が設置されていてもワイヤーに雑草が当たって漏電していたり、日中に通電していないなど、正しく設置・維持管理されていない状態が見受けられます。

電気柵は、イノシシが農地へ侵入することを防ぐために効果的ですが、正しく設置・維持管理されておらず電圧が弱い状態であったり、通電されていない状態で放置されていると、十分な効果が得られないばかりか、逆に、電気柵自体が怖くないものだとイノシシが学習してしまいます。

そのようなイノシシは、正しく設置・維持管理されている電気柵も突破するようになってしまいます。

十分な被害防止効果を得るために以下の点に注意し、電気柵は24時間通電させるとともに、5千ボルト以上の電圧を維持させてください

電気柵の仕組みとポイント

イノシシやシカといった野生獣の農地への侵入を防ぐ柵を「侵入防止柵」と呼びますが、電気柵はこの1種であり、他に、金属製の網(ワイヤーメッシュ)などで物理的に侵入を防ぐ柵などがあります。

電気柵は、支柱と細い電線で農地を囲うように設置しますが、それ自体に物理的な侵入防止効果はほとんどありません。

電気柵はイノシシの心に響くもの

電気柵は、警戒心が強いイノシシの習性を利用したもので、「心理柵」とも呼ばれています。

イノシシは、気になるものがあると自らの鼻で触り、安全かどうかを確認します。

侵入しようとしている農地(食べ物があると思われる場所)の周りに電線が張られていれば、「これは安全なものか」と確認するため、鼻で触れようとします。

その時、バチっと感電したイノシシが「ここは危ない、近寄ってはいけない」と認識した結果、農地への侵入が防がれるという仕組みになっています。

しかし、正しく設置・維持管理されていないために感電しなかったり、感電したとしても十分な電圧がかからなかったりすると、「線があるけど、特に危なくないな」と学習し、そのまま農地への侵入を許してしまうことになってしまいますので、24時間通電させるとともに、十分な電圧(5千ボルト以上)を確保してください。

基本的な仕組み

電気柵の電線にはプラスの電気が、地面にはマイナスの電気が流れています。

イノシシが電線に触れることで、回路が通じ、強い電気が動物の体に流れる仕組みになっています。

電気が流れる仕組み(画像)

線の高さは20cm刻みで

  • イノシシが感電するのは鼻先だけで、それ以外の外皮は電気を通しません
  • 最下段の電線は、イノシシの鼻先(地上20cm程度)に来るようにし、2段目も20cm空けた高さとします。

電線の高さは地上20cmで(画像)

電線の高さは常に同じ高さで

  • 一般的に、支柱は2、3m間隔で設置しますが、高低差のある場所や地面が均平でないところは、イノシシが潜り込めるような隙間が空くことがあります。
  • このような場合には、支柱を追加して、電線が常に同じ高さ(最下段が地上20cm程度)になるようにしましょう。

地形が変わっても同じ高さになるように(画像)

アースは深く・広く

  • アースが埋められていることで、電気が循環し、触れたイノシシの感電につながります。
  • その設置が悪いと、通電効果が半減しますので、完全に地中に埋めましょう
  • また、数本ある場合は、幅広く設置すると効果が高まります。

アースは深く、広く埋めましょう(画像)

支柱のクリップは必ず農地の外側に向けて

  • 支柱に電線を渡すためのクリップは、必ず農地の外側に向けて、イノシシが電線に触れる機会を増やしましょう。
  • クリップが農地の内側に向いていると、イノシシが電線に触れることなく支柱をなぎ倒し、そのまま農地に侵入してしまいます。

クリップは外側に向けましょう(画像)

クリップ(写真)

柵の設置場所はイノシシの脚が土に触れる位置に

  • アスファルトなどは電気を通しにくいため、道路の際に柵を設置すると、イノシシへの通電が弱くなってしまいます。
  • 舗装道路からはできるだけ距離を置き、イノシシの前足が土に触れるように設置しましょう。

イノシシの前足が土に触れるように設置(画像)

十分な電圧を確保

  • せっかく張った電気柵も、十分な電圧がかかっていなければ、効果が得られません。
  • イノシシの農地への侵入防止のためには、約5千ボルト以上の電圧が必要です。
  • テスターで定期的に電圧を測定して、十分な電圧がかかっているか確認しましょう。
  • また、下草が伸びて電線に触れると、そこから漏電して電圧が低下しますので、下草はこまめに刈り取りましょう

下草刈りをして漏電を防ぎましょう(画像)

盗難防止対策の徹底を

市内で電気柵機材の盗難被害がありました。

電気柵を設置している集落などは、機材に異常が無いか定期的に点検を行うとともに、異常があった場合は、中山間地域農業対策室または各総合事務所(農政担当)に連絡してください。

また、盗難防止対策として、主電源を番線で固定するなど、可能な範囲で対策をお願いします。

盗難防止対策の例

  • 主電源装置は、柵の内側に、かつ人目に触れにくい場所に設置する。(道路から容易に見える場所には設置しない)
  • アンカー(杭)を打ち込み、主電源装置を番線で固定する。
  • 主電源装置にスプレーで集落の名前などを目立つようにペイントしたり、フレームにカッターで名前を刻むなど、他者との識別を鮮明にする。

 盗難に遭いにくい環境をつくり、電気柵の盗難被害を防ぎましょう

電気柵盗難被害の周知チラシ(画像)

電気柵の盗難被害を防ぎましょう [PDFファイル/261KB]

降雪期前に撤収し、雪解け後すみやかに設置し直しましょう

電気柵は、雪の重みで機材が破損する恐れや、道路わきのほ場においては除雪作業の支障となるため、降雪期前に必ず撤収してください。

また、春先の被害を防止するため、翌春の雪解け後、すみやかに設置し直してください。